糸をほぐす

頭の中のからまった糸をほぐすように、文章を書いています。

逃げていく速さに追いつけなかった3月と4月

3月に退職し新しい職場で働き始め、生活の変化にうまくなじむことができず今に至っている。

そんなわけで、ブログもほとんど更新できていないし、本もあまり読めていないし、音楽も聞けていない。毎週見ているドラマはフォイル再放送と直虎くらいか。政次の直虎に対する態度は、決して手に届かない相手に対する屈折した愛情なんだろうな。高橋一生さんは「屈折」という言葉がなんて似あう俳優だろう。

 

5月の連休にはどこかへ行こうと思っていたのに、思っているうちに連休に追いつかれてしまった。こうなったらのんびり本を読んで過ごそうと思う。積んであったオルハン・パムクを読もう。それから読みさしのバルザックを読んでしまおう。夢枕獏陰陽師シリーズは図書館で借りた。ちなみにオルハン・パムクの作品では『黒い本』が1ばん好き。この本は私にとってパムクのベスト本というだけでなく、これまで読んできた中でもベスト本と言える傑作。思い出すだけでイスタンブールの路地を彷徨う美しい幻想に誘惑される。 

黒い本

黒い本

 

 

そう。幻想。

と言っていいのかわからないけれど、この世界はゲームの世界と同じくらい魑魅魍魎にあふれている。自分のミスを人のせいにしようとする上司も魑魅魍魎の一種だと思えば、対処方法を考えるのも少しは楽しいかもしれない。

 

この連休でなんとか5月に追いつき、時間の手綱をひいて歩いていきたい。でもあっというまに終わっちゃうんだろうな。生きていくって本当に前にしか進めない。

 

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