糸をほぐす

頭の中のからまった糸をほぐすように、文章を書いています。

ドラマ

『誰からも好かれたがる気持ち』を捨てる(ドラマ『捨ててよ、安達さん。』第5回感想)

「安達さんいつも、みんなのバランス優先するじゃないですか。そろそろご自分を優先していいと思います。嫌われてる相手にまで気をつかう必要ないですよ」 その日、撮影中のドラマ『家政婦はFBI』で共演している梶原ひかりさんから、安達さんは当たり障りの…

『刑事フォイル 反逆者の沈黙』感想

『刑事フォイル 差別の構図』感想

まずはひさしぶりにフォイルの感想が書けて嬉しい。『刑事フォイル 差別の構図』の感想です。

『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』感想

ゾンビって、私はあまり接点がないのだけど。 街中を歩いていて、ゾンビが押し寄せてくるところを想像してみる。たとえば、満員電車に乗っているのが全員ゾンビだったら。高層ビルで上下階からゾンビが押し寄せてきたら。あああ。到底逃げられない。 www.nhk…

解決しない家族の定義(『獣になれない私たち』の感想を少し含む)

あけましておめでとうございます。 年末年始、録画してあったドラマ『獣になれない私たち』を見ながら、ぽつぽつと考えていた家族の定義について、改めて考えた。 ぽつぽつ考えさせられていた原因は、昨年から習い始めた英会話でときどき遭遇する「あなたは…

『クイーン・メアリー』のライバル クイーン・エリザベス

放送中の『クイーン・メアリー』もシーズン3。 シーズン3からは、イングランド女王エリザベスが登場。エリザベスは、クイーン・メアリーのライバルと言われる。けれど、2人は生涯で一度も会ったことはなかった。もし、2人が女王という立場ではなく、まった…

『アンナチュラル』第6、7回 名前、生きるという選択

「ミコト」という名前は、漢字で書いたらたぶん「命」。 ミコトの過去や今の仕事は、この名前とリンクしていく。 「いいよ、名前なんてどっちでも」 三澄さんではなく、ミコトさん、と呼びかけた六郎(私も今回から、久部くんではなく六郎と呼ぼう)にそう言…

『アンナチュラル』第4、5回 働く理由、答えの出ない問い

走る。食べる。アンナチュラる。 「アンナチュラる」とは、不自然な状況をつくること?不自然な状況を容認すること? オープニングから毎回「アンナチュラる」とは、という疑問が生じわけですが、楽しみに見ています。 ひさしぶりのドラマレビュー、今回は気…

『直虎』最終回を見て

またしても、まったくタイムリーじゃない更新になってしまった。すでに2週間も前に最終回は終わっている。 新年の準備にも手をつけないまま、もうすぐ2017年が終わる。 www.nhk.or.jp 直虎はやっぱり、政次の死まで盛り上がり、そこから停滞した感はある。ま…

『SHERLOCK』東の風が吹く

シャーロックロスでしばらく感想が書けなかったけれど、もうそろそろ書いておこうと思います。 シーズン4の最終エピソード、正直言うとあまり好きではなくて、ユーラスの実験はあまりに子どもっぽいし(最後まで見ればそれが狙いなのかもなと思うけれど)、…

『SHERLOCK』シャーロックとジョンの関係を読む(シーズン2-3)

最終回を目の前にして、このテーマは今さらなんだけれど。 やっぱり書いておこうと思う。 シーズン1でシャーロックとジョンの関係は、お互いに探り探り近づいていく過程だった。 シーズン2では、シャーロックはジョンに対して気持ちを言葉で伝えようとするく…

『SHERLOCK』それぞれの孤独

シャーロックとモリアーティの感じている孤独について考えていた。このドラマは、人の孤独についても描かれていると思う。 シャーロックとモリアーティ、知能の高い彼らにとって世界は退屈。自分を満足させるレベルのものに出会いたいという欲求を抱えている…

『SHERLOCK』シャーロックとジョンの関係を読む(シーズン1)

このドラマについて今さら私が書くこともない、と前回『SHERLOCK』についての記事で書いたのに、書いてみると好きなものについて書く楽しさを止められなくて、性懲りもなくまた書いている。こんなにも世界中の人たちの興奮と想像力をかきたてるこのドラマっ…

『SHERLOCK』シャーロックとアイリーンの関係を読む

ドラマ『SHERLOCK』についてはもう多くの方が書かれているので、今さら私が書くこともないかとは思っていたのだけれど、NHKのBSプレミアムでの再放送を見ていて、以前に見たのとはちょっと印象が変わったので、やはり書き残しておこうかなと思う。 もともと…

『クイーン・メアリー』の半生(出生からスコットランド女王退位まで)

ドラマ『クイーン・メアリー』より 『クイーン・メアリー』シーズン1の放送が終わって約2か月。続きが気になります。 メアリーロスをうめるために、メアリー・スチュアートの生涯について調べてみた。出生からフランスでの生活、フランソワとの結婚、スコ…

『刑事フォイル 臆病者』

『刑事フォイル 臆病者』の感想を書いています。シーズン1の第2話です。ドラマは現在、NHK BSプレミアムで再放送中です。 原題は「white feather」、「臆病者」と訳されています。「white feather」とは、 (闘鶏の尾の)白い羽⦅戦いに弱いしるしといわれ…

『刑事フォイル 警報解除』

『刑事フォイル 警報解除』の感想を書いています。第5シリーズ第3話(NHK BSプレミアムでは2017年3月5日、3月12日放送分)です。 あらすじ&感想 終戦の祝賀行事の治安維持委員会の中で起こった2つの事件の捜査。事件の引き金となったのは、戦争がきっかけ…

『カルテット』STORY8-最終回

第6回、7回の感想をイギリスに向かう機内と着いてからのホテルで書いたのだけど、帰国してから忙しさにかまけて、その後更新しないまま最終回を迎えてしまった。 真紀さんの過去を知ってみると、これまでの回での真紀さんのセリフも違う意味をもって聞こえて…

『刑事フォイル 壊れた心』

『刑事フォイル 壊れた心』の感想を書いています。第5シリーズ第2話(NHK BSプレミアムでは2月19日、2月26日放送分)です。 あらすじ <前編> 1944年10月。イギリス軍はある貴族の館を接収し、精神を病んだ兵士の診療所にしていた。そこで働…

『刑事フォイル 疑惑の地図』

『刑事フォイル 疑惑の地図』の感想を書いています。第5シリーズ第1話(NHK BSプレミアムでは2017年2月5日、2月12日放送分)です。 3月11日(土)~ 第1シリーズからの再放送が始まるそうです! www9.nhk.or.jp あらすじ <前編> 1944年4月。…

『カルテット』STORY5 夢と現実とプライド

夢に裏切られた経験がある人には、第5話はかなりしんどかったんじゃないかと思う。しんどい話だった。 「あきらめきれない人たち」 成功している人から見れば、もう終わっているのだ。終わっている夢を、あきらめきれない人たち。 真紀さんもすずめちゃんも…

『カルテット』STORY4 連鎖する秘密

第4回は、家森さんの回でした。 家森さん役の高橋一生さんは、前クールのドラマ『プリンセスメゾン』で演じられた伊達さん役が好きだった。呼吸とか、指の先、目線の先まで行き届いた演技で、『カルテット』を見ようと思ったのは高橋一生さんが出るからとい…

『刑事フォイル 戦争の犠牲者』

『刑事フォイル 戦争の犠牲者』の感想を書いています。第4シリーズパート2の2話目(NHK BSプレミアムでは2017年1月22日、1月29日放送分)です。 あらすじ <前編> 1943年3月。フォイルのもとに、かつて親しかった上官の娘が子どもを連れて現れる。…

『カルテット』STORY1、2、3 一筋縄ではいかない大人たち

このドラマについてあちこちで「万人受けする作品ではない、でもおもしろい」と書かれているのを見る。私もそう思う。 松たか子さん(巻真紀)、満島ひかりさん(世吹すずめ)、高橋一生さん(家森諭高)、松田龍平さん(別府司)。この役者さんたちがそろう…

『クイーン・メアリー』 メアリーの義母 希代の悪女カトリーヌ・ド・メディチについて

ドラマ『クイーン・メアリー』に登場するフランス王妃カトリーヌ・ド・メディチ。彼女の悪女ぶりを調べてみました。

『刑事フォイル クリスマスの足音』

2018年1月8日(日)から『刑事フォイル』の新シーズンが始まりました。 このドラマは全部で第8シリーズまでありますが、前シーズンの放送が第4シリーズのパート1までというきりの悪いところで終わってしまい、続きが放送されるのを待っていました。 『刑…

「クイーン・メアリー」時代のスコットランドの情勢と宗教

ドラマ『クイーン・メアリー』の時代、メアリーの故郷スコットランドはどんな状態だったのか。ドラマの背景を書いています。

『逃げ恥』 最終回 面倒くさい2人が進む面倒くさい道

結局みくりちゃんと平匡さんは、面倒くさい人どうし、似た者どうしなのね。 平匡さんには「リストラされたから結婚」と言われ、仕事では「仕事だろ?金もらってるんだからしっかりやれよ」と言われ、カチンと来るよりモヤモヤするみくりちゃんはとても面倒く…

『真田丸』最終回 滅びの美学ではなく

『真田丸』最終回の感想を書いています。

『逃げ恥』第10回 認識の違いから生まれた「愛情の搾取」

いろんなことがちょっとずつひっかかり、何について書こうか考えていたらなかなかまとまらず、時間がかかってしまった。 思考があちこちいったけど、みくりちゃんが言った「愛情の搾取」がどうして出てきたのかについて書く。 その前にまずひとこと言いたい…